きめる!共通テスト 歴史総合+日本史探究 (きめる!共通テストシリーズ)詳細
きめる!共通テスト 歴史総合+日本史探究 (きめる!共通テストシリーズ)口コミ
日本史Ｂ・世界史Ｂを両方勉強した者です。日本史の範囲の解説は素晴らしいです。共通テストに必要な情報に絞り、図やイラストも豊富で読みやすいです。ただ、歴史総合の分野の薄さが少し気になりました。本書では、歴史総合に関しては、40ページほどの別冊で、短文に単語の穴埋めをするという一問一答形式で行われています。試作問題のレベルであれば基礎用語をおさえておけば解けると著者も仰っているが、ある程度の理解度がないと、点の知識で終わってしまい、得点にならないのではないかという不安があります。歴史総合は、知識の暗記より、全体像の把握、大枠の理解が重要になってきます。その点、歴史総合の知識がゼロの人が本書のみで対策しようとすると、用語の背景にある流れや大枠を補うのが難しいと思います。地図がないのも気になりました。日本史Ｂの時でさえも、近代以降の外交史は苦労するので（私も大学の専攻の関係で世界史を勉強し、そこでようやく流れなどが理解できました）、分量が増えてしまいますが、歴史総合の範囲も本文でしっかり流れや背景となる情報を解説し、理解暗記を促すような構成にしてほしかったです。一問一答としては要点がまとまっていて良質なので、歴史総合の範囲のみ、『歴史総合、日本史探究 流れと枠組みを整理して理解する』（旺文社）で大枠を理解してから本書を使用するのがよいと思います。
受験生が最初に読む通史本としては非常に良く出来ている本です。吹き出しや間に差し込まれている共通テストの過去問の解説を読むだけでも、とても勉強になると思います。
